東京地方本部「国立劇場歌舞伎」公演観劇に行ってきました
東京地方本部の恒例行事「歌舞伎観劇」に120名の方といっしょに参加させて
もらいました。
人生を真摯に受け止め一生懸命に生きている人は必ず幸せになり、悪人は滅びると
いう日本人の根底に流れる「勧善懲悪の世界」を満喫した半日でした。
「塩原多助一代記」は、三遊亭円朝が江戸屈指の炭商人塩原太助の成功談を人情囃
として高座にかけて、大変人気になったことから歌舞伎で演じられるようになったそうですが、
朴訥で真正直な多助と悪党の道づれ小平の善悪二役を坂東三津五郎が演じきるのは
歌舞伎の醍醐味なのかもしれませんね。
上毛かるた(群馬の名物や歴史を教えるため作られたもの)では “沼田城下の塩原太助”
として、隣の席の方に群馬では親しみのある名前だと教えていただきました。
●日 時 平成24年10月17日(水) 11時~16時
●場 所 国立劇場 (千代田区隼町4-1)
●日 程 11時~11時40分 レクチャー 金原亭馬生師匠 (11代目)
12時~16時 通し狂言「塩原多助一代記」
『物 語』
武士の子多助は幼いころ上州の農家の養子になるが、義母に殺されそうになり江戸に出奔。
炭屋に奉公し辛苦勉励し、誠実実直な人柄に、独立後大富豪になるというサクセスストリー。


(国立劇場) (伝統芸能情報館)


(平井事務局長) (レクチュー室の様子)


(金原亭馬生師匠)
≪ 金原亭 馬生師匠のレクチャー ≫
歌舞伎はもともと神様に見せるためのもので、落語や講談で当たった演目が歌舞伎でも演じられるようになり、
「塩原多助」が勤勉・倹約家で社会奉仕を率先したので、二宮尊徳と並んで明治時代の教科書に載ったという
人物紹介から、正直と孝行と商法によって大富豪になった立志成功談の物語を面白く笑いの中に、心に残る
お話がたくさん盛り込まれていました。
炭団(たどん)を作った人だということや、講談社が講談の速記本で成功した会社だとか、「塩原多助一代記」だけ
でなく三遊亭円朝がフランスのモーパッサンの短編小説「親殺し」を題材に正当防衛として無罪になる
「名人長二」を落語の題目にしたなどの幅広いお話が散りばめられていました。
そして最後は、相手の表情や態度から察する心やおもんばかるというのが日本人の文化だったのに、
戦後アメリカの影響でyesかnoかだけで自分本位になってしまったけれども、相手を敬う日本の心を
取り戻すことが大切だと話されてレクチャーを締めくくられました。


(国立劇場内)
初めての歌舞伎でしたが、金原亭馬生師匠のユーモア盛りだくさんのレクチャーで塩原多助一代記の
大筋を理解した上での観劇だったので、楽しく見ることができました。
それから片岡孝太郎の女形は役により色っぽくもあり、いじらしくもありで女性らしさを醸し出しているしぐさ
は、女性として感服するものがありました。
今回は質素で倹約家の主人公のお話で衣装が大変地味でしたが、来年は豪華絢爛な衣装を見られる事
を楽しみにしています。 有難うございました。 (事務局より)

